デジタルサイネージとは電子看板と呼ばれるもので、従来のポスターや看板の代わりに液晶モニタやLEDを利用して動的に表示内容を更新できる広告のことを表します。デジタルサイネージには具体的な規格などは特に無く、ビルの外壁に取り付けられた巨大モニタから、電車内のドアの上に付けられている情報表示、コンビニエンスストアのレジに付いている液晶モニタまで、様々なサイズ、表示内容のものがあります。広告媒体としてのメリットは、表示内容を簡単に変更できる点で、通常のポスターや看板であれば人の手による張替えが必要ですが、デジタルサイネージであればネットワーク回線で表示データを送るだけで広告内容を更新することが可能です。また、広告モニタの性能によっては、複数の広告を時間で切り替えて表示することや、動画を流すことも可能です。
特に、電車に取り付けられている小型モニタでは、決められた広告以外に電車の運行状況、遅延状況といった想定外の情報であっても柔軟に対応して表示できる点は強みとなっています。また、単純な広告表示にとどまらず、タッチパネルと組み合わせて、施設の案内版としての役割も兼ねたものや、コンビニエンスストアでは公共料金支払い時の承認ボタンを表示してタッチさせるといった状況に応じて柔軟に変化する使い方もされています。デジタルサイネージは広告がメインということもあり、人の目を引くために新しい技術をテストも兼ねて利用されることがあります。QRコードやARなどスマートフォンと連動するものや、裸眼3Dモニタを利用したものなど、ユニークな機能の実験に使われることもあります。