近年、これまで一般的だった紙や板に貼りつける形の看板に代わり、電子看板、デジタルサイネージというものが増えてきました。広告、マーケティング業界ではかなり注目されているこの形の看板。その歴史を紐解いてみます。デジタルサイネージの歴史はテレビの登場とともに始まります。
テレビを街頭や店頭、店内に設置することで、流れる番組やCMがそのまま広告となったのです。日本では1953年に日本テレビがテレビ放送を開始、当初からCMを流していましたので、これが日本における電子看板の始まりと言えるでしょう。今に近い形のものが登場したのは録画機器が登場した1970年代。アメリカでファッションショーを録画し小売店で流したものが最初だと言われています。
日本では1990年代後半にDVDや液晶ディスプレイが普及し始めるのと同時にこういった形での看板が増えるようになってきました。それがデジタルサイネージと名前が付けられ爆発的に広がったのは2010年を越えたころから。この頃になると液晶ディスプレイはかなり安価になり、さらにインターネットが普及しコンテンツをリアルタイムに通信経由で変更できるようになりました。時間帯やイベントなどに合わせて内容を変更することで、デジタルサイネージはその真価を発揮するようになったのです。
現在では、タッチパネルの発展に合わせて広告ターゲットとなる側に操作してもらう双方向性の物も多く登場してきました。デジタルサイネージはこれからも最新の技術を取り込んでより発展していくことが見込まれています。